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インプラントのスクリュー固定とは。セメント固定と比較したメリット・デメリット

インプラント / ブログ

この記事を監修した人

C&Cナカイデンタルクリニック院長 行村 直也

院長の行村は歯内療法、矯正、インプラントの全顎的な治療を専門とします。国際口腔インプラント学会認定医として高度なインプラント治療の経験と豊富な知見で様々なインプラント治療の選択肢のご提案が可能です。

患者様の価値観を尊重し、納得し、安心して治療を受けられる歯科治療を大切にしています。

インプラントのスクリュー固定とは

インプラントの人工歯を固定する方法には、ネジで留める「スクリュー固定」と接着剤で固定する「セメント固定」の2種類があります。この記事では、インプラントのスクリュー固定とセメント固定について、それぞれの仕組みや具体的な利点、注意点を詳しく解説します。

 

この記事を読むことで、ご自身の状態やライフスタイルに合った固定方法を理解し、治療法を選択する際の参考にしていただけます。

 

インプラントのスクリュー固定とは 

インプラントのスクリュー固定とは、人工の歯の根にあたる「インプラント体」と、歯の白い部分となる「上部構造(人工歯)」をネジでしっかりと固定する治療法です。

 

スクリュー固定では、上部構造の噛む面に小さな穴が開けられており、そこから専用のネジを回し入れ、インプラント体またはアバットメントと直接連結させます。ネジで機械的に締め付けるため、安定した固定が期待できます。

 

セメント固定との違い

インプラントの人工歯を固定する方法には、スクリュー固定とセメント固定があります。スクリュー固定はネジで機械的に締めつけ、セメント固定は歯科用の接着剤で固定します。スクリュー固定は、必要に応じてネジを緩めれば、上部構造を取り外すことができ、構造のメンテナンスや修理がしやすい固定方法です。

 

一方、セメント固定は、一度セメントで接着すると、基本的に取り外しは困難です。

 

インプラントのスクリュー固定のメリット 

メンテナンス・再治療に対応しやすい

スクリュー固定は、インプラントのメンテナンスや将来的に再治療が必要になった際、人工歯を簡単に取り外せるため、対応しやすい固定方法です。これにより、次のような処置をスムーズに行うことができます。

 

・定期的なクリーニング:人工歯を取り外して、見えにくい部分まで徹底的に清掃できます。

 

・修理や交換:人工歯が欠けたり、すり減ったりした場合でも、インプラント本体に負担をかけずに修理・交換が可能です。

 

一方、セメント固定では、一度歯科用セメント(接着剤)で取り付けた人工歯を外すことが難しい場合が少なくありません。

 

インプラントのメンテナンスについてはこちらもご覧ください。

 

セメントの残留リスクがない

スクリュー固定では、人工歯を固定する際にセメントを使わないため、セメントがインプラント周囲に残る心配がありません。インプラント治療において、セメントが歯ぐきの内部に残ってしまうと、歯周病と同じような炎症である「インプラント周囲炎」を引き起こす原因となることがあります。

 

インプラント周囲炎が進行すると、インプラントを支える骨が少しずつ溶けてしまい、最終的にはインプラントが抜け落ちてしまうことも考えられます。スクリュー固定を選ぶことで、この重要なリスクをあらかじめ回避できるため、より安心につながるといえます。

 

トラブル時に対応しやすい

人工歯が欠けてしまったり、 インプラントを固定するネジが緩んでしまったなど、インプラントに不具合が生じた場合でも、スクリュー固定であれば人工歯をスムーズに取り外せるため、迅速に対応できます。

 

また、インプラント本体や周囲の歯ぐきに余計な負担をかけず、問題箇所を点検・修理できます。セメント固定の場合、トラブルが起きても人工歯を外すのが困難です。場合によっては、人工歯そのものを壊して外さなければならないケースもあり、余計な費用や時間がかかってしまう可能性もあります。

 

インプラントのスクリュー固定のデメリット

ネジ穴を塞ぐレジンが劣化しやすい

スクリュー固定では、人工歯のネジ穴を詰めるレジンが時間とともに劣化することがあります。この穴を埋めるため、歯科治療で使われる樹脂(レジン)を詰めますが、長期間の使用によって摩耗、変色、隙間の発生、欠けや外れといった変化を起こす可能性があります。

 

レジンが劣化すると、見た目が悪くなるだけでなく、隙間から細菌が侵入しやすくなるため、インプラント周囲炎のリスクが高まることも考えられます。このため、定期検診でレジンの状態をチェックし、必要に応じて早めに修理や交換をすることが重要です。

 

ネジの緩み・破折が起こる場合がある

スクリュー固定では、まれにネジが緩んだり、折れたり(破折)することがあります。インプラントの人工歯はネジでしっかりと固定されていますが、毎日の食事や歯ぎしり、食いしばりといった、繰り返し加わる強い力によって、ごくわずかにネジが緩む可能性も考えられます。

 

そのため、万が一、ネジの緩みや破折が疑われる症状があれば、すぐに歯科医院を受診し、適切な処置を受けることが大切です。定期的なメインテナンスでネジの状態をチェックすることも、このようなトラブルの予防につながるといえます。

 

費用が高く付く

インプラントのスクリュー固定は、セメント固定と比べて費用が高くなる傾向があります。スクリュー固定では、人工歯(上部構造)の設計や製作に、より高度な技術と精密な専用部品が求められるため、セメント固定よりも費用が高く設定されていることが一般的です。

 

インプラント治療を検討する際は、初期費用だけでなく、長期的な視点でのメンテナンス費用を含めた総額で比較検討することが重要です。費用に関してご不明な点やご不安なことがあれば、治療を受ける前に歯科医師やクリニックのスタッフへ詳しく相談し、見積もりを確認するようにしましょう。

 

インプラントのセメント固定のメリット

ネジ穴が見えない

セメント固定では、人工歯の表面にネジ穴がないため、見た目が天然の歯とほとんど変わらない、自然な仕上がりになります。スクリュー固定の場合、人工歯の噛む面にネジ穴が設けられ、最終的にレジン(歯科用プラスチック)でその穴を塞ぎます。このレジンは経年変化により、問題が生じる場合があります。

 

セメント固定は、最初からネジ穴が存在しないため、見た目の懸念を解消し、審美性の向上が期待できます。患者さまは、人前でも口元を気にすることなく、自信を持って会話や食事を楽しむことができるでしょう。

 

ネジが緩まない

セメント固定では人工歯をネジで固定しないため、ネジが緩む心配がありません。スクリュー固定では、噛む力や歯ぎしり、食いしばりといった日常的な負荷により、ごくまれにネジが緩んでしまうことがあります。

 

セメント固定は、歯科用セメントという強力な接着剤でインプラント体やアバットメント(連結部品)に人工歯を一体化させるため、機械的な緩みが生じません。この固定方法により、治療後も安定した噛み心地を長く維持でき、日々の食事などを安心して楽しむことができるといえます。

 

複数のインプラントに対応しやすい

セメント固定は、複数の歯を失い、連結した人工歯を複数本のインプラントで支える場合に非常に適しています。セメント固定は接着剤で人工歯を固定するため、インプラントの埋入角度に多少のズレがあっても、その上に装着する人工歯の形状や配置の自由度が高まります。

 

これにより、埋入位置の誤差を吸収し、より自然な歯並びや機能性を実現することが可能になります。連結する人工歯の設計の幅が広がり、患者さまの複雑な口腔内の状態や噛み合わせ、そして審美性を総合的に考慮した上で、より適合性の高い人工歯を作製しやすくなります。

 

インプラントのセメント固定のデメリット 

上部構造を外しにくい

セメント固定インプラントは、一度装着した人工歯を簡単に取り外せません。人工歯が固定されることは安定感につながりますが、万が一インプラント内部や人工歯自体にトラブルが起きた際に問題となります。インプラント体と人工歯の接合部で細菌感染や破損が起きた場合、直接内部を確認したり修理したりするのが難しくなります。

 

人工歯が欠けたりヒビが入ったりした場合でも、無理に外そうとするとインプラント本体や周囲組織を傷つける可能性があります。これらの点から、セメント固定はトラブルが起きた際の柔軟な対応が難しい固定方法といえます。

 

インプラント周囲炎のリスクが高い

セメント固定は、インプラント周囲炎を発症するリスクを高める可能性があります。インプラント周囲炎とは、インプラントの周囲に起こる炎症で、進行すると歯周病のように骨が溶け、最終的にインプラントが抜け落ちる原因にもなる病気です。このリスクが高まる主な理由は、「余剰セメント(はみ出たセメント)」の存在です。

 

この目に見えない余剰セメントの表面は、歯垢(プラーク)や細菌が付着しやすい環境を作り出してしまいます。このため、定期的な歯科医院での専門的なクリーニングとチェックが、インプラント周囲炎の早期発見と予防には欠かせません。

 

メンテナンスが難しい

セメント固定のインプラントは、治療後のメンテナンスが難しいという側面があります。人工歯がセメントでしっかりと固定されているため、インプラント本体やその周囲の歯ぐきの奥深くまで、直接状態を確認したり、細かな清掃を行ったりすることが難しくなるためです。

 

このようなメンテナンスの難しさを踏まえると、セメント固定を選択した場合、インプラント周囲炎を予防し、長期的にインプラントを維持していくためには、歯科医院での定期的な検診と専門的なメンテナンスをより一層継続して受けることが重要です。

 

インプラントの固定方法でお悩みの方は、堺市南区の「C&Cナカイデンタルクリニック」へご相談ください

インプラントの固定方法に悩まれているなら、堺市南区にあるC&Cナカイデンタルクリニックが、患者さま一人ひとりに最適な治療法を一緒に考え、ご提案いたします。当院では、インプラント治療に精通した経験豊富な歯科医師が、患者さまの顎の骨の状態や歯ぐきの環境、そして将来的なメンテナンスのしやすさなどを多角的に考慮し、適切な固定方法を見極めます。

 

患者さまに安心して治療に臨んでいただけるよう、当院は対話を重視し、常に患者さまの気持ちに寄り添った診療を心がけています。無理に治療を勧めることはせず、患者さまが納得した上で治療を選択できるよう、丁寧なサポートをお約束いたします。ぜひ一度、ご自身のインプラント治療についてご相談ください。

 

C&Cナカイデンタルクリニックのインプラント治療について

 

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